公衆電話からの間違い電話

もう何年もかかってきていない。

公衆電話からの間違い電話。

 

固定電話に着信

「公衆電話」

 

出てみる。

「お母さん!〇〇が△△~」

 

男の子からの間違い電話。

間違っていることを伝えると、

恥ずかしそうに電話をきった。

 

それから数回かかってきた。

回数を重ねるごとに、

私の「もしもし」という声だけで、

間違ったと気づくようになった。

 

かかってくるのは決まって夕方。

迎えの電話だったのかな。

 

もうかかってこない。

公衆電話からの間違い電話。

 

もう携帯電話持っているのかな。

もう公衆電話使っていないのかな。

 

もうかかってこない。

公衆電話からの間違い電話。

 

実はちょっと寂しい。