不幸の備え

不幸は突然やってきた。

すごく身近な人が亡くなった。

翌日、通夜。

翌々日、葬式。

礼服の準備が出来ていなかった。

すごく悲しいはずなのに、

気持ちは、礼服に持っていかれた。

どこに買いに行こう。

お店何時からかな。

間に合うかな。

準備不足だと、悲しむことに集中できなかった。

 

お店で、時間に追われながら買い物をした。

ギリギリ間に合ったが、

すごく疲れた。

こんなことに体力使っている場合じゃないのに。

私、何してるんだろう。

準備不足を悔やんだ。

 

不幸は突然やってくる。

身近な人であればあるほど、

気持ちも体力も持っていかれる。

必要なことに気持ちと体力が使えるように、

準備しておくべきだった。

 

後悔している。

葬儀社の方と通夜、葬式の日を決めていた時、

心の中で、

「1日遅くしてくれないかな」

と思っていたこと。

準備のために1日欲しかった。

口には出さなかったけど、

心の中で思っていた。

亡くなった大切な人を送り出すことだけに集中できなかった。

そんな自分がイヤだった。

 

不幸は突然やってくる。

突然やってくるからこそ、

準備が大事。

準備万端にしていると、

何だか不謹慎な気もするが、

突然やってくるのだから仕方がない。

準備しておくと、

必要なことだけに、気持ちも体力も使える。

その時その時に集中できる。

亡くなった大切な人を、心から送り出すことができる。

準備はすごく大事。

後悔しないために。