骨、ごめん

ふと思いつき、手羽元でスープを作った。

具材は3つ。

手羽元、キャベツ、白ネギ。

「うまい・・」

 

「骨の周りが美味しいのよ」

「骨から良いダシが出るのよ」

頭ではわかっていたけれど、

「骨ついていると、食べにくいし」

「骨、食べれないし」

骨がついていると、身が少なくて損している気分になり、

自宅で使うことは稀だった。

 

そんな私が、ふと思いつき、手羽元でスープを作った。

「うまいんだが・・」

旨味がすごい。

「なんだ、このスープは・・」

これまでも鶏肉でスープを作ったことはあるが、

まったく違う。

「骨、すごい・・」

そして、

「身も、うまいんだが・・」

煮込んだら固くなるのかと思っていたら、

しっとり柔らかい。

「なんなんだ・・」

骨付き肉の凄さにおののいた。

 

「骨、ごめん」

邪険にして、ごめん。

こんなに美味しかったなんて。

これからは、ありがたく頂きます。